康綺堂の本読み備忘録

読んだ本の感想や探偵小説の考察等のブログです。

例えばこんなアンソロジー

アンソロジーはこれまで単行本未収録だった作品やこの一冊ではじめて出会う個人的に新発見の作品も多くあり、書店古書店図書館で見かけるとつい手に取ってしまう。

本読みとして、自分なりのアンソロジーを組んでみたいと一度は思うのではなかろうか。
例えば、お気に入りの短編をリストアップして「こんな感じの一冊があったらいいのにな」とか好きな作家の好きな短編で組むとか。ミステリだとトリック別にテーマを組んでみるとか。

Twitter上ではタグ付のお題が出るのをしばしば見かける。私も挑戦してみるのだが、特定のテーマを組んで更に凝った内容にしようとすると、これが意外となかなかなかなか難しい。テーマにあった作品を乏しい読書量からひっぱり出すだけでも一苦労。更に収録順も重要だろう。余韻を残しつつ、繋りを見せねばならない。物語を読んだ数だけ引出しが増える。プロの編集者の方やミステリ古本道の先輩方、兎に角とことん色んな本を読み込む人は、やはりすごいと感嘆するこの頃です。

さて私が考え込んでいるのは、こんな感じ。
もっとあるはずなのだけれど、この四編が浮かんだきり停滞中。海外の短編とか、久生十蘭とか渡辺啓助の作品にあったような気がするんだけどなぁ……

夏目漱石『趣味の遺伝』
夢野久作『押絵の奇蹟』
横溝正史『孔雀屏風』
田中芳樹『いつの日か、ふたたび』

いかがでしょうか。