康綺堂の本読み備忘録

読んだ本の感想や探偵小説の考察等のブログです。

2022-01-01から1年間の記事一覧

初出誌と現行版の『女王蜂』

※※※横溝正史『女王蜂』の終盤、真相部分に触れています※※※ 今年になって、雑誌「キング」の横溝正史『女王蜂』最終回掲載号を手に入れることが出来た。昭和27年5月号、表紙の青空に舞う鯉のぼりが季節を感じさせる。 『女王蜂』は私の偏愛横溝正史作品の一…

新刊について

昨年末から制作していた新刊『康綺堂の推察ノート Vol.2』がついに完成した。テーマは「岡-村探偵小説案内」。横溝正史『本陣殺人事件』を中心に、作中やエッセイで言及されている国内外の探偵小説についての紹介と考察・小話で構成された一冊となった。 『…

あっという間に2ヶ月過ぎて

あやうく2ヶ月もブログをすっぽかすところであった。8月中旬から下旬にかけての自宅療養を経て、なんとか元気を回復しつつある。 新刊の準備もいよいよ大詰め、なのだが、チェックすればするほど文を追加したりするから、いつ終わるのやら…… 10月、新刊に…

乱歩作品の思い出

昨日28日は江戸川乱歩の命日であった。 普段、横溝正史についてはよく語っているが江戸川乱歩についてはあまり語ったことがないような気がするので、この機会に少し。 江戸川乱歩の名は小さい頃に母親から聞かされてはいたが、まだピンと来ていなかった。実…

なんともはや……

またもや月末日になってしまった…… 今年に入ってからこんな感じで情けない限り。梅雨明けの報もあり夏もすぐ到来となんともはやである。 最近は、同人誌の続刊もだがコンビニのネットプリントサービスを利用したフリーペーパー作りも進めている。いずれも横…

横溝エッセイについて

本日24日は横溝正史先生のお誕生日。 近年、作品の復刊や新しい作品集の刊行が盛り上がっている。今月には柏書房より『横溝正史エッセイコレクション』も発売となり、人生で大切なことの大半というか+αを学んだ者として、ファンの一人として本当に嬉しい限り…

個人的「車井戸はなぜ軋る」メモ

※※横溝正史「車井戸はなぜ軋る」大下宇陀児「偽悪病患者」の真相・トリックに触れています※※ 横溝正史「車井戸はなぜ軋る」の再読を繰り返している。初めて読んだのは14歳の師走。金田一耕助がほとんど登場せず、全編を覆うヒリヒリするような憎悪と恐怖と疑…

落ち着いた話

昨年末からこなしていた、依頼・募集分原稿の数々が、今月でようやく落ち着いた。こうやってあちこちに掛け持ちしながら書いたのは、たぶん初めてのことで少しホッとしている。 テーマに沿って書くわけだが、当然最初はぼんやりしている。なんとなく「あれに…

現況!

またもやギリギリになってしまった! ボワーッとしてたらバタバタしてたらあっという間に月末、ブログを書かねばと思いながら過ごしていたらこの有り様である。 いやはや面目ない。 さて、去年の年末から原稿にマダミスのシナリオと「はて、こんなにあっちこ…

実は2022年最初の記事です

このブログを立ち上げてからだいぶ経つ。 新年の挨拶記事は欠かすまいと思っていたが、やってしまった。1月の記事を完全にすっぽかしてしまった。いや、仕事とか忙しかったのもあるけど、ううーん。 さて、この記事が2022年最初の記事となる。 相変わらず仕…