康綺堂の本読み備忘録

読んだ本の感想や探偵小説の考察等のブログです。

読み直す話

うーん、弱った。
更新を「最低月一回」としているが、1ヶ月はあっという間で、その間スカラカチャカラポコハチャメチャのハチャハチャで、てんやわんやしているわけで、なんともはやである。

そうしているうちに「千人の金田一耕助」(千金)まであと1ヶ月をきろうとしている。
この時期はヘンにそわそわしているので、某歌留多で取り上げられている作品を中心に再読を心がけているのだが、いやぁ一度は読んでいるはずなのに新発見・再発見の多いこと!

例えば『夜の黒豹』
等々力警部の血液型がO型であることが彼自身の台詞から判明するとは。金田一耕助の血液型は『悪魔の寵児』でO型と判明していたが……これは原型短編の「青蜥蜴」を読まねばなるまい。

スペードの女王』も「あれ!?」と思うほど社会派なエッセンスがほんのりで後半は手に汗握るサスペンスだった。これは原型短編の「ハートのクイン」を読まねばなるまい。

現在『毒の矢』を再読中である。中傷の手紙が住宅街に波紋をもたらす話だが、海外ミステリの、特にアガサ・クリスティーの『動く指』とかエドマンド・クリスピンの『永久の別れのために』とかカーター・ディクスンの『魔女が笑う夜』との比較はどうかとかボーッと考えていたが、それとは別に原型短編版の「毒の矢」を読まねばとなるんだろうなぁ…………