由利先生!!
※ドラマ『探偵・由利麟太郎』について
ややネタバレありなのでご注意下さい!
今回も『探偵・由利麟太郎』について。
第3話は『殺しのピンヒール』原作は「銀の舞踏靴」
3人のモデルと事務所の社長、そしてモデルの夫となかなかにギスギスした雰囲気が色々と……。「ピンヒールキラー」が「シリアルキラー」たりえない理由が興味深い。殺人容疑で勾留されてしまった三津木の回想と推理、助手としての活躍ぶりが光る。犯人がピエロの扮装をしているのは「結局自分は道化者」という一種の自虐の現れだろうか。
第4・5話は「マーダー・バタフライ」
『蝶々殺人事件』満を持しての登場である。
前3話に比べてミステリー要素が強め。「さくらの幽霊」については多少無理があるように思えるが、現代の大阪・京都を舞台に、スッキリした出来映えになった感がある。
コントラバスのアリバイトリックを簡略化(?)した分、原作を一読した際にはピンとこなかった「動機」にスポットがあたる構成はなかなか。個人的に最良作である。
本ドラマ版の由利麟太郎にはまだまだ謎が多い。含むようなラストに、次回作を大いに期待したい。それとDVD・Blu-ray化も。